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仕事のやりがいを3倍にするコツ

昨日は「仕事のスピードをアップさせるコツ」でしたが、今日はもう少し長期的な視点に立ったスピードアップのコツです。

3倍の仕事をする方法

A さんは現在、あるソフトウェア製品を中国で開発して日本で販売するプロジェクトへの参画を打診されているそうです。しかし、その製品の知識もまた数年で使えなくなってしまうかもしれないことを考えれば、何かを積み上げる仕事とはいえないのではないか。そう考えて迷っておられました。

「それはその仕事から何を得ようとするかによりますね…」と陳腐なコメントをしかけたとき、同席されていた方が非常に印象的なアドバイスをされました。

「Aさん、3倍の仕事をする方法を知っていますか?」
「?」
「一つの仕事に3つの目的を持つんです」
「! …なるほど、そういうことですね」

「仕事は、そこにどのような意味づけをするかによって感じる意義も得られる経験も違います」
というような抽象的な言い方だと、ともすると説教臭いですし、聞いた方もどうすればいいかよく分からなかったりします。
「一つの仕事に3つの目的を持とう」
は分かりやすく、実効性もありそうでいいですね。

ここで言う「3倍の仕事」とは何を3倍するのかが明示されていませんが、仕事を通して得られる業務知識や専門性といった仕事スキル、あるいは、もっと抽象的に仕事のやりがい、と考えられます。

仕事をするなら、仕事をした時間分だけの報酬に加えて別の何かを獲得したい、ということはあります。

 1.他の仕事にも転用可能な仕事スキルを身に付けられる仕事をしたい(=仕事スキル)
 2.できれば自分が好きな(関心のある)仕事をしたい(=やりたい仕事ができるという満足・やりがい)

いくら給料がよくても、上記の2つのいずれかが満たされなければ長続きはしないのではないかと思います。

時間の壁は「続けていても苦にならないこと」で乗り越えるというエントリでも、

ではやる気をつくるにはどうするか。やる気の材料として考えられるものは、「続けていても苦にならないこと」でしょうか。一つ印象に残ったのは、Narinari.comの池田氏が、これだけストイックな毎日を送りながら、

広告収入と外部サイトの原稿料などを合わせて、会社員時代とほぼ同じ収入といったところだ

という現実に生きていることです。少しの間ならまだしも長期間にわたって人を動かし続けうるのは、自分の外にあるマネーではなく自分の中にあるマグマなのかも知れません。

というようなことを書きましたが、やはり自分を仕事に関わらせ続ける動因はお金以外にありそうです。

最後に市川正人氏の「人材育成のレポート」(※)から一部抜粋します。

 私の好きなハーズバーグは動機付けに関わる要因を、その機能から、満足度を上げる「動機付け要因」と不満を減らす「衛生要因」に分類しました。しかしながら、これは単に日本に紹介された時の誤訳かと私は疑っていますが、ハーズバーグが二要因論を展開する二種類の要因は、満足を増やすのであれ、不満を減らすのであれ、どちらも広い意味で動機付けの要因なのです。つまり、私は、本来、「動機付け要因」と言うのグループが全体としてあり、そのうち、満足度を上げるのが「満足向上要因」で、不満を減らすのが「不満減少要因」とでも命名すれば良かった様に思います。

 では、動機付けを行うのはいつでしょうか。この問いの答えから動機付けを考えてみたいと思います。前述の様に「衛生要因」も動機付けのネタと捉えると、その中には、報酬なども入っています。また、「動機付け要因」の方も、承認も達成も、仕事をやったら発生することです。つまり、事を成した後に、行うのが当たり前と言うことになります。動物の例えは不謹慎かもしれませんが、芸をする前にエサを与える猿回しはいません。

 ここで、新卒向けに「使えそう」と判断した5つの手段を並べると、

(1)達成
(2)承認
(3)仕事そのもの
(4)(比較的小さな)成長
(5)そして、公平に評価して公平な結果が発生すると言うメカニズム自体。
 と言った所になります。

 ここで良く見ると公平説による(5)は曲者です。(5)は「公平な結果」と言っていますが、これは何でしょうか。結果は通常、報酬です。しかし、ハーズバーグに拠れば、報酬は「衛生要因」ですので、あまり与えたくありません。では、他の動機付け策を与えてはどうかと考えてしまいます。すると、動機付け策である(5)が、再び次の動機付け策を誘発することになります。これを、(3)と組合せると、会社として便利至極です。仕事を与えるそのものが動機付けです。それを終わらせると、その結果が公平に評価され、応分の“報酬”として仕事がさらに配分されます。そして、また同じサイクルが反復され、永遠に続きます。こんな馬鹿なことがあるでしょうか。私はあると思っています。原理だけを書き殴ってしまうと、非現実的な様ですが、(1)?(5)までを総ざらえで組合せると、私は結構いけると思っております。それがうまく行かないのは、単純に会社が側がそのようなことを意識して、挑戦していないからです。

※このレポートはこちらからメールで取り寄せが可能です。

仕事の報酬は仕事そのものという考え方は、仕事そのものが仕事の好子になっているということ。そんな仕事をしたいですね。

<仕事のやりがいを3倍にするコツ>

一つの仕事に3つの目的を持つ