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ブログを書き続ける理由

サーバーインストール型の動作軽快なRSSリーダー、フレッシュリーダーを使い始めて10日が経ちました。

これまでは、RSSリーダーをあまり熱心に使うことはなかったのですが、この10日間はフレッシュリーダーを見ない日はありませんでした。そこで、フレッシュリーダー以前と以後とで何が違うかを考えてみます。

まず、一番の違いは動作スピードです。レンタルサーバにインストールして使っているのですが、特に高価なサーバでもないのに、やたらとページの切り替えが速いのです。

続いて、購読しているブログのフォルダ分けも簡単にできること。ちょうど「お気に入り」をフォルダに分けて整理するのと同じような感覚ですが、編集画面がわかりやすく設計されており、しかもサーバーアプリとは思えないレスポンスの良さなので、ちょっとした変更でも「後でまとめてやろう」と思うことなくすぐに取りかかれます。

そして、「気になるキーワードの最新情報」という機能。サイトの説明文に「気になるキーワードを登録しておくと、関連する最新記事が届きます」とあるように、任意のキーワードをウォッチできるものです。

そんなわけで、日々フォルダの整理をしたり、更新されたブログを読んだりしていたのですが、ふと自分が構築した購読サイトのフォルダツリーを眺めていたら、要するに自分がやっていることは「探索」なのだな、と思い至りました。

それで思い出したのがある本の序章に書かれていた以下の一節。

あなたはどうやってここにたどり着いたのか? (中略) つまり、あなたはどうやってこの本を見つけたのだろうか? (中略) 私がこんなことを尋ねる理由は、この本を誰かが見つける可能性というものが、実はゼロに近いほど小さいからなのだ。

現在、世界中に存在する書籍は7500万から1億7500万タイトルにのぼると推定されている。それに加えて、何百万ものブログ、何十億ページもあるウェブ、数え切れないくらいのテレビやラジオの番組、RSSフィード、Podcastなどの情報源が存在し、それらは今この瞬間も増殖し続けているのだ。

こんな情報の大海の中でこの1冊の本を見つける確率は、宝くじに当たるより低いといえるだろう。

自分が購読しているブログの一覧を、フォルダで分類された状態で眺めることができているとき、そもそも自分はこれらのブログをどのようにして見つけたのか、という疑問が浮かびます。

もちろん、時間をかけて少しずつ関心の触手が伸びていくのにまかせて得られたものですが、これらすべてのブログについて「自分にとって関心がある」という括り以外には共通点は見いだすことができません。もしこれらのブログの一覧という情報が失われた場合、復活させることは容易ではありません。あるキーワードが必ず使われている、というような機械的な条件だけで選び出されたわけではなく、「自分の関心」という完全に言語化し尽くすことができない基準も絡んでいるからです。

たくさんのブログを読むという「探索」活動を通して見つけ出そうとしている“答え”は、おそらくどこかのブログに書かれているのではなく、ブログとブログの間とでも言うべき、何もない空間にひっそりと言葉にならない形で沈んでいるような気がします。

そして、人がブログを書く目的の1つは、沈んでいる“答え”を引き揚げるためなのではないか、と思えます。

書くことによって、“間”が埋まっていき、探索すべき場所が絞り込まれていきますが、他方で、書くことによって新たな探索ポイントが増えるため、キリがなさそうです。

でも、終わりがないということは、飽きることもないとも言えます。そして、書けば書くほど世界が広がっていくのは好ましいことと言えるのではないでしょうか。

フレッシュリーダーで購読するブログが増え続ける限りは、“答え”に少しずつでも近づくことができているはずです。

※上記で引用した「ある本」については、もう少し読み進めてからご紹介します。